ラマン顕微鏡の構造

ラマン顕微鏡は大きく四つの要素で出来上がっています。

  1. 強力な照明=レーザー光源
  2. 走査装置
  3. 分光器
  4. フィルタ

ラマン散乱の強度は入射光にくらべて、微弱なため、強い光源が必要です。また、ラマンシフトを観測するためには波長が一つ(単色光)が使用しやすくレーザーが非常に向いていることになります。
1点の観測を行うのであれば、走査は必要ありませんが、ラマン顕微鏡は、像として分析結果を採取する事ができます。そのためには、1点だけでなく、しらみつぶしに表面を分析しなければなりません。これが走査です。
分光器は波長の分布を観測する装置で、最も簡単なものがプリズムです。太陽の光をプリズムに通すと、虹色に分解されます。波長毎に光の強さの分布図が出来上がります。昔はこれを写真にとって、位置と明るさを分析していましたが、現在ではデジタルカメラなどで使われている無数のセンサーの並んだ素子(CCDなど)により、強度と波長のデータを瞬時にコンピュータに取り込むことができるようになりました。
フィルタはある波長の光を通さないものです。サングラスがその一例です。ラマン分光で生じるレイリー散乱はラマン散乱に比べて非常に強く、これを除去しなければ、分光器が役に立ちません。一般に、ある波長以上、あるいは、ある波長以下の波長を通さないフィルターは比較的容易に作成できますが、レイリー散乱光の波長だけを除去する非常に狭い波長の範囲だけを取り除くフィルタは作成が非常に困難です。当初は、回折現象を使う大きな分光装置を使って、除去していたため、装置全体が非常に大きくなっていました。

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