ガルバノミラー

共焦点顕微鏡では、ステージスキャンより、走査を速くする為に2組のガルバノミラーが使われました。光学部品も含めた全体を、ガルバノスキャナーと呼ぶこともあります。これも、ステージスキャン同様、電磁石を使った仕組みで、一方向に試料移動させる代わりに、鏡を回転ささせて、その反射方向を変えてスキャンします。電流計の針の代わりに鏡が付いたと考えてください。電流を加減することで、鏡の方向が変わります。構造は、つる巻きバネが取り付けられた軸に磁石がついたものと、その磁石を囲む電磁石でできています。電磁石に電流が流れると、磁石と反発して、回転しようとします。バネとその力が釣り合ったところで、回転が止まります。電流を大きくすると、電磁石が強くなり、回転角は大きくなります。

ガルバノメータによるスキャン

左右、上下方向で2つを使用して、面の走査をおこないます。レーザーショーで、レーザー光線を動かしているのもガルバノミラーです。
動画で観察するためには、左右方向には十数kHz(1秒間に一万数千回)の走査が必要ですが、鏡の重量の問題でそこまで速いスキャンをおこなえる装置はありません。しかし、鏡を使う事で、照明と検出側は、同じ光路を通る事で、センサーは点ですみ、より高感度の検出器を使用することができます。蛍光を観察する生物用の共焦点顕微鏡はほとんどこのタイプです。共焦点顕微鏡では、ピントの合わない部分は、画像が暗くなり、何も見えません。数秒に1枚程度の画像しか作成できないこともあり、試料にピントを合わせるのが難しく、操作性は良くありません。
2次元のスキャンでは、最初のスキャンでは鏡は小さくできても、その次の鏡は最初のスキャンで広がった大きさが必要です。(光学系を追加して鏡を小さくすることもできますが、光学系が複雑になり、場所をとります。)
左右方向の高速スキャンを達成する為に、共振ミラーという方法もあります。ノコギリ波状の電流でないと、スキャンは一定速度で行えません。実際には、鏡が戻る所、ノコギリ波が0にもどるところで、無理がかかります。そこで、正弦波で駆動させて滑らかに鏡を動かそうとする試みです。振り子や、ブランコのように動きますから、速度は刻々と変化するので、明るさがかわってしまいます。センサー側で補正が必要になります。このため、振動ミラーとも呼ばれます。
さらに、ポリゴンミラー方式も考えられました。多角形柱の鏡を高速で回転させて、スキャンをおこなうタイプです。四角柱を12,000rpmで回転させれば、200Hzなので、あと、10倍は必要です。10角、20角と鏡を多くすると、鏡毎の傾きを誤差内に収めるのが難しくなり、さらに、スキャンできる角度が小さくなって行きます。回転数も大きくする為には軽い鏡が必要で、この用途には向きませんでした。

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