微分干渉観察

干渉させて明暗を見る点では位相差法と同じですが、屈折による位相ずれではなく、光路差(光の進む距離)で干渉させるのが微分干渉観察です。
水面に薄く広がった油膜やシャボン玉に虹色がついているのを見た事があると思います。これは、油膜やシャボン玉の厚みが、光の波長ほどの微妙さで変化し、干渉が起きているからです。この場合は反射光で干渉が生じています。高校の物理では、おなじみのニュートンリングも同じ現象です。白色光を使った場合は、虹色が出ます。
薄膜や微細な隙間では、表面とその下の面で反射した光が、光路差の違いで干渉して虹色の縞ができます。単色光では濃淡の縞になります。一番明るくなる部分と最も暗くなる部分の光路差は、使用した光の波長の半分ですから、一つの縞で数百ナノメータ、1万分の数ミリの高低差を観察することができます。
微分干渉観察では、透過で行うため、異なる面で反射した光での干渉は使わず、サンプルの厚みの違いで生じる光路差で干渉をおこします。
そのために、偏光とノマルスキープリズムが使われます。このプリズムを通った直線偏光は直交する2つの偏光に分かれます。しかも、2つの光の経路が少しずれます。この光を照明として、サンプルを透過しますが、偏光が直交しているためサンプル上で干渉はおこりません。対物レンズの後にも、同じプリズムをおくと、分かれた偏光は元に戻り、干渉させることができます。光の経路が少しずれるところが位置の「微分」に相当することになります。
分かれた2つの照明光は試料を透過しますが、均質で立体的な構造があれば、通過するところ毎に、試料の中を通る距離が違い、光路差の違いが生じます。この光路差によって生じた位相差に応じて干渉による濃淡が生じます。試料に屈折率の違いがあれば、やはり、光の進む速度の違いが光路差となり、干渉をおこします。
微分干渉顕微鏡観察