光学顕微鏡の発展

光学顕微鏡の発展は、まず、部品であるレンズの性能の向上があります。ガラスの品質向上、素材の研究、組み合わせや設計による組み合わせレンズによる性能の向上、コーティングとつづきます。

ガラスの品質向上:今では考えられませんが、昔のガラスは均質でなく、窓の板ガラスでさえ、外の景色が歪んで見えました。初期のレンズは、今日100円ショップで変える虫眼鏡より、性能が悪かった事でしょう。レンズはガラスの中を光を通して、作用させる部品です。入射した光が屈折によって、どれだけ1点に結べるかが性能の是非を決めます。場所によって、屈折の具合が違っては、全く望みがありません。

素材の研究:屈折で光を集めるレンズは、色による問題がつきまといます。三角プリズムに日光の光を通して、虹の色を確認した事を覚えているでしょうか。あれが、光の屈折で、光が分散してしまう様子です。色は波長によって決まります。屈折の量は波長で決まるので、色によって、屈折の量が変わります。単純なレンズでは、赤の光と青の光を同じところに集められないことになります。19世紀後半、ドイツでショットとカール・ツァイス社のアッベ博士が系統的にガラス素材の性質を調べ、設計できる様にデータを揃えました。
不均一ガラス、色による誤差
組み合わせ:色による問題の解決は、分散の違う素材でできた、凸レンズと凹レンズを組み合わせる事によって、押さえる事ができるようになりました。レンズの形状も一方が平面の平凸レンズの様な単純なものから、凸面凹面を組み合わせたメニスカスレンズ、さらには非球面レンズへと変わり、設計により、理論上の限界へ近づいていきます。

コーディング:最後に現れたのがコーティングです。いまでは、眼鏡レンズにも、ほどこされているコーティングですが、第二次世界大戦時に、爆撃機や戦闘機の照準装置につかわれる光学部品用として開発されました。カメラのレンズを覗くと窓のガラスのように透明でなく緑がかっているのが分かると思います。これがコーティングです。組み合わせによりレンズの枚数がふえると、ガラス表面で反射されてしまう光が馬鹿になりません。性能があがっても暗くて何も見えなくては仕方ありません。コーティングにより、光量が減らない装置ができるようになりました。